令和の日本とは思えないほど厳しく、不便な生活。
時に死にでくわす生活。だからこそ自由なのだ。「自分にとって最後の逃げ場が山しかないなと思って…」ある小屋番の言葉だ。都会に疲れて山の仕事を選んだ。山小屋を営むもの、小屋番。このドキュメンタリーでは、「コヤガタケ」と呼ばれるほどに山小屋が多い八ヶ岳を、山岳写真家菊池哲男と巡る。コンビニもない、車もない、自然と向きあう小屋番の日常は「過酷」だ。それでもその「過酷」を選ぶ理由が山にあるという。丁寧に紡がれた美しい自然と人の姿と彼らの言葉は、忙しい現代社会に生きる私たちに優しく響く。
企画・プロデューサー:永山由紀子 撮影・音声・監督:深澤慎也(TBS ACT) ©TBS
企画・プロデューサー:永山由紀子 撮影・音声・監督:深澤慎也(TBS ACT)
Comment
【企画・プロデューサー:永山由紀子】
深澤監督のTokyo Climbの山の動画を見た瞬間、その映像の美しさに心を射抜かれました。
そこに登場する小屋番たちの言葉はどの言葉も人生の真理をついたものでした。時に「過酷」な自然と向き合う人生だからこそ、見える世界、語る言葉があるのだと。彼らのドキュメンタリーと深澤監督の映像とストーリーテラーとなる菊池哲男さんの山岳写真は、必ずや、疲れた現代の人たちに届くのではと思って企画・制作したのがこの「小屋番」です。
【撮影・音声・監督:深澤慎也】
「山小屋オヤジと言うと、ちょっととっつきにくい、怖いイメージがあるかもしれませんが、みなさん安心してください。それは彼らの外面だけであります。本当は優しくて、世話好きで、頼りになって、お酒が大好きで、お話好きなご主人がいっぱいいます。そんな彼らの本来の「素の顔」をそのまま映像に残したいと思い、Tokyo Climbを立ち上げ、山小屋のPVを作り始めました。
それがこうしてテレビと映画になるなんて!!私が知った山小屋の魅力、彼らの真の顔をぜひ本作品を通して、多くの方に知っていただけたら嬉しいです。」
Profile
【企画・プロデューサー:永山由紀子】
1989年東京放送(現TBSテレビ)入社。
情報番組やドラマのディレクター・プロデューサーに従事。「筑紫哲也のNEWS23」「はなまるマーケット」「サマーレスキュー~天空の診療所~」「同窓生~人は三度恋をする」等など、多数の番組に携わる。現在はドラマ部マネジメント。
【撮影・音声・監督:深澤慎也】
株式会社TBS ACT勤務 認定NPO法人チーム・ユニコン理事 動画制作チームTokyo Climb代表。
2004年専門学校卒業後、約20年に渡り、主にTBSの連続ドラマ、報道特番のMAミキサーとして番組制作に携わる。2018年西日本豪雨にて、所属するNPOの活動で災害支援を行った際に現地で活躍する「プロボノ」に興味を持つ。2020年、世界的なパンデミックで営業自粛を余儀なくされた山小屋を支援するため、本業の傍ら、動画制作チームTokyo Climbのプロボノ活動の一環として「山小屋動画」の制作を開始。現在は、東京からもアクセスしやすい八ヶ岳エリアの山小屋のPV動画を制作中。