もっと別の優しい人生があったかなと、胸が痛む時もあるよね。ああそうか、だけど、それこそが生きる人かな。『101回目のプロポーズ』 『高校教師』 『聖者の行進』––社会のタブーと人間の深層を描いてきた脚本家・野島伸司。なぜその物語は 「野島ワールド」と呼ばれ、四半世紀を超えて観る者を揺さぶり続けてきたのか。密着取材で明かされる知られざる素顔と、創作の源泉。居酒屋で語られるのは、 家族の記憶や俳優への想い、「罪と愛」の歴史、そして初めて明かされる型破りな脚本術––彼の言葉の先に、あなた自身の「未成年」の記憶と、生きるための「愛の答え」が浮かび上がる。
監督:津村有紀 ©TBS










監督:津村有紀
Comment
脚本家・野島伸司氏と出会って20年。交わした言葉の記憶は、いつも居酒屋の中にありました。
ビールにハイボール、そして、タバコ。ポツリポツリと語られるその言葉は、まるでおばあちゃんが孫に語り聞かせるような、大人が渇望してやまない童話のよう。残酷でいて美しい「心」と「創作」の真理を突いた響きをもっていました。
ある日、ドキュメンタリー映画の制作に携わるようになった私は、ふと思ったのです。この宝石のような言葉たちを、居酒屋のテーブルに置き去りにしてはいけないと。本作には、グラスを傾け、素顔で語る野島伸司が映し出されています。生きていると、楽しいことばかりではありません。
理不尽な現実に、眠れない夜を過ごすこともあるでしょう。そんな時こそ、このドキュメンタリーを通じて、野島伸司という男と一緒に大いに酔っていただきたい。私たちが明日へ踏み出すために必要なのは、見せかけの処世術や冷めた理屈ではない。心の奥底に枯れることのない「勇気」と「好奇心」を灯し続けるために。
Profile
TBSテレビ入社後、スポーツ局にて『ZONE』『筋肉番付』のADからキャリアをスタート。
『サンデー・ジャポン』のディレクターを経て、新鋭ドラマ『シンデレラになりたい!』でプロデューサーデビュー。
以降、映画『おくりびと』『チーム・バチスタの栄光』や、舞台『Kバレエカンパニー』『ディズニー・オン・クラシック』など、ジャンルを超えた作品の制作に携わる。
自ら企画・プロデュースした映画『吾郎の新世界』は、ロンドン・フィルムメーカー国際映画祭2019にて外国語映画部門最優秀撮影賞を受賞。
現在は報道局報道コンテンツ戦略室長として、ドキュメンタリー『解放区』や『TBSドキュメンタリー映画祭』を統括。監督作『カラフルダイヤモンド〜君と僕のドリーム〜』シリーズは、TBSドキュメンタリー映画祭にて2年連続観客賞を受賞。さらに、同作を原作にした舞台では脚本、劇中ラップの作詞を担う。2026年、映画『カラフルダイヤモンド〜君と僕のドリーム2〜』がロンドン・フィルムメーカー国際映画祭2026にノミネート。特攻隊員の証言を織り交ぜた舞台『パイロット』(2026年2月上演)の脚本を手掛ける。