銃弾で命を奪っても、真実までは消せない記者の口が封じられるとき、不都合な事実は闇に葬られる。報道への圧力が増す世界で、ジャーナリストが標的となっている。メキシコでは、汚職を告発した記者が銃弾に倒れた。レバノンでは、「PRESS」を掲げた記者が砲撃で即死した。それでも、屈しない記者たちがいる。突き動かすのは、社会の不正を、埋もれる声を、見過ごせないという思いだ。報道の自由が後退する今、真実を伝える代償と意味を問う。権力が強いる沈黙と、それに抗う者たち。その最前線の記録。
監督:萩原豊 ©TBS
銃弾で命を奪っても、真実までは消せない記者の口が封じられるとき、不都合な事実は闇に葬られる。報道への圧力が増す世界で、ジャーナリストが標的となっている。メキシコでは、汚職を告発した記者が銃弾に倒れた。レバノンでは、「PRESS」を掲げた記者が砲撃で即死した。それでも、屈しない記者たちがいる。突き動かすのは、社会の不正を、埋もれる声を、見過ごせないという思いだ。報道の自由が後退する今、真実を伝える代償と意味を問う。権力が強いる沈黙と、それに抗う者たち。その最前線の記録。
監督:萩原豊 ©TBS
監督:萩原豊
メキシコ取材:Javier Bajana(コーディネーター) 望月亮(カメラ)
レバノン取材:増尾聡(記者) 吉田洸(カメラ)
編集:小橋川尚
選曲:津崎栄作
ナレーション:小沢 和之
[2026年/79分 ©TBS]
監督:萩原豊
Comment
世界で「メディアへの不信」が広がり、私たち報道に携わる者には自省も迫られています。しかし、メキシコやレバノンでの現実は、その次元を遥かに超えたものでした。そこにあったのは、暴力による記者の「抹殺」です。
記者の殺害によって、社会に恐怖が植え付けられ、真実が伝えられない「沈黙の地帯」が作り出されています。記者の死は、単なる一人の死ではありません。社会の「目」と「耳」が奪われ、不都合な事実が語られなくなり、沈黙という闇が、静かに社会全体を覆っていきます。
メディアを敵視し、市民との分断を煽る。そうした光景は、中米や中東に限った話ではありません。しかし、それでも屈しない記者たちは、「暴力で真実は消せない」と言って、日々、現場に立ち続けています。
ジャーナリズムの存在意義が根底から問われる時代に、権力が強いる「強制沈黙」と、それに命がけで抗う記者たちの姿を、この映画で見届けていただけることを願っています。
Profile
1991年TBS入社。
報道局社会部記者を経て、「報道特集」「筑紫哲也NEWS23」のディレクター。その後、ロンドン支局長、「NEWS23クロス」特集キャスター、社会部デスク、「NEWS23」番組プロデューサー・編集長。外信部デスク、ニューヨーク支局長、報道番組センター長などを務め、現在は編集主幹・解説委員長。
これまで50か国以上で取材を行い、戦争、環境、人権、介護問題などをテーマに発信を続けてきた。
特別番組「ヒロシマ~あの時、原爆投下は止められた」(取材・総合演出)で文化庁芸術祭大賞。南米アマゾンの環境破壊を追った「ブラッド・ゴールド」等の一連の報道で、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞奨励賞。日本民間放送連盟賞優秀賞、ギャラクシー賞奨励賞。「小型武器拡散問題報道」で英外国プレス協会アジア部門賞を受賞。
TBSドキュメンタリー映画祭には、『ダリエン・ルート~“死のジャングル”に向かう子どもたち~』(2023)『埋もれる叫び~南米アマゾンで広がる子ども達の異変~』(2025)の2作品で参加している。