オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版
1996年、芸能界に激震が走った。超人気6人組アイドルグループ「SMAP」のメンバー・森且行が、幼少期からの「オートレーサーになる」という夢を叶えるために、22歳でグループを脱退したのだ。5人のメンバーに「絶対に日本一になる」と誓った森は、24年後の2020年11月、日本選手権で悲願の初優勝を勝ち取り、その約束を果たす。ところがそのわずか82日後、レース中の落車で命が危ぶまれるほどの大怪我を負ってしまう。幾度にもわたる手術と壮絶なリハビリに2年間を費やし、足に麻痺がのこった状態で復帰戦に勝利。再びプロの第一線に返り咲くという奇跡を起こす。そのヘルメットには、6色で彩られた星がデザインされていた——。
彼はなぜ、絶望したり、諦めたりしてもおかしくない状況で、強靭な意志を持ち続け、復活することができたのか?そして50歳になった今もなお、日本一という頂点にもう一度立つために走り続けることができるのか?3年にわたり森に向けたカメラが映し出したものや、本人や実兄、同期レーサー、医師ら関係者へのインタビューが浮き彫りにしたその答えは、幼い頃からのオートレーサー=ヒーローたちへの「憧れ」、オートレースへの純粋な「情熱」、自身を支えてくれた人たちと交わした「約束」、そして仲間たちとの「絆」だった。
監督・編集:穂坂友紀
1979年生まれ。2018年TBSスパークル入社。TBSテレビの朝の情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」でディレクターデピュー。「あさチャン!」ではチーフディレクターを経て、2020年1月より総合演出。「あさチャン!」の企画として、森且行選手の取材を開始。ディレクターでもある夫(双子のお笑いコンビ「ザ・たっち」に似ていることから、森選手に「たっち」とあだ名をつけられた)と共に、取材を続けてきた。